外部水栓には、大きく分けて「埋込型の散水栓」と「立水栓」の2種類があります。
外で水を使う用途や場面を考えながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。
【埋込型の散水栓】
埋込型の散水栓とは、散水栓用のボックスを地面の中に埋めて設置する水栓です。
ボックスの中に蛇口がありますから、水を使う際にはボックスの蓋を開けて中にある蛇口を操作して使用します。
基本的には、蛇口にホースを繋いでホースの先を利用したい位置まで持って行き利用します。
《メリット》
埋込型の散水栓は、ボックスごと地面に埋め込んで設置しますから、使わない時は蓋を閉めておけば邪魔にならず、スッキリとした見た目で収納しておくことができます。また立水栓と比べて、設置するためにスペースを確保する必要がありませんから、駐車スペースの関係などで敷地に余裕がない場合でも設置することが可能です。
繋いだホースを伸ばせば、散水栓から離れた場所でも水が使えますから、使いたい場所から少し離れた場所に設置しても問題なく利用できます。
《デメリット》
散水栓のデメリットは、使うたびにボックスの蓋を開けてホースの着脱や水栓を操作しなければいけないことです。
ホースを付けたままではしっかりと蓋を閉めることができないため、使う時には蓋を開けてホースを繋ぎ、使い終わったらホースを外して蓋を閉めなければいけないことや、ホースを巻き取る作業は少し負担に感じるかもしれません。
ちょっと手を洗いたいときでも、しゃがんでから蓋を開けなければいけませんし、せっかく手を洗ったのに蓋を閉める時にまた手が汚れてしまうこともあります。
蓋の開け閉めが面倒だからと蓋を開けたままにしておくと、ボックスの中に枯葉やゴミが溜まったり、たまった雨水にボウフラが湧いてしまったりということがありますからおススメできません。
ホースを繋いだまま蓋が閉められるタイプのボックスもありますが、ホースが生活感を出してしまい外観に影響しますのでスッキリとした見た目を求める方には不向きです。
【立水栓】
立水栓とは、水栓柱と呼ばれる柱に蛇口を取り付けて設置する水栓です。蛇口が高い位置にあるため、落ちた水が飛び散りますから、蛇口の下に水を受けるガーデンパンなどの水受けも併せて設置するのが一般的です。
《メリット》
立水栓は、蛇口が高い位置についていますから立ったまま蛇口を開くことができ、使用する際にしゃがんだりする必要がありません。蛇口を開けばすぐに水を出すことができる使い勝手の良さが最大のメリットです。
蛇口の下に空間があるため、バケツやジョウロなどを置いて水も溜めやすいですし洗い物もしやすいです。
それから、吐水口が2つ付いた蛇口を付けることが可能ですから、一方の吐水口にはホースを繋いだままにしておいて、もう一方の蛇口を普段使いすることもできます。水受けで水を受けますから、流れる水で足元を濡らしてしまうことがないことも嬉しいポイントです。
立水栓は、水だけでなくお湯も使えるようにできますから、ペットの足洗いなどでお湯を利用したい希望があれば早めに相談しておきましょう。
また、立水栓を構成する水栓柱やガーデンパンなどは、色やデザインの種類が豊富で建物の外観イメージに合わせた商品選びができる事も大きなメリットの一つです。
《デメリット》
立水栓のデメリットは、立水栓とガーデンパンを設置するためにある程度のスペースを確保しなければならないことです。
立水栓とガーデンパンをその位置に設置して、作業するのに十分な広さがあるか、そばを通る際に邪魔にならず安全に通行できるか、ボールや車が当たってしまわないかなど、設置する位置はしっかりと検討しておきましょう。
また、商品のバリエーションが豊富ですから、選ぶ商品によって安価なものから高価なものまであり価格帯にかなり幅があります。一般的には埋込型の散水栓に比べて高価になる場合が多いです。